安来高校吹奏楽部第37回定期演奏会

2022.03.28

吹奏楽部

「今だからこそ、音楽を。」

定期演奏会、無事に開催することができました!来てくださったみなさま、本当にありがとうございました。

まずはこのご時世でも無事に本番を迎えることができたこと、とても嬉しく思います。人数制限はあったものの、有観客という形で行うことができ、たくさんの人に私たちの想いを伝えることができました。

まん延防止等重点措置により思うように部活ができず、準備もギリギリでかなり焦っており、私たちは不安でいっぱいでした。中途半端な状態で本番を迎えたくない。でも妥協もしたくないし、今できる最大限のものをやりたい。部員たちは不安を抱えつつも最後まで諦めずに全力で走ってきました。上手く行かないこともあったけど、OB・OGさんをはじめとするたくさんの方々に支えられて、なんとか形にすることができました。

本番は本当にあっという間で、楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。1部のクラシックステージでの部員の集中力は半端なくて、細かいことをいうとまだまだですが、少ない練習時間でここまでできたのは我ながら頑張ったなと実感しました。

1.5部はミジカなムジカプロジェクトwithCOVID-19の最終発表。地域の方々に感謝の気持ちも込めて発表しました。私たちの主張である「コロナ禍でも音楽イベントに足を運んでほしい!音楽イベントは安全だ!」というのは、絶対の自信をもって言うことはできない内容だけど、それでも根拠を示して私たちなりに観客に伝えることができました。吹奏楽部なのに演奏じゃなくて探究活動するの?そんなことより練習した方がいいんじゃない?って思われる方もおられると思いますが、私たちにとって探究活動は立派な部活としての活動で、これによって部員たちはとても成長できました。
そしてその成長は演奏にも反映されていると思います。探究をする部員たちは皆いきいきとしていて、大変なことばかりだったけどとても楽しかったです。これは安高ブラスならではの良さです。地域に少しでも影響を与えることができた。これは私たちにとっての永遠の財産です。
そして2部!
私たちが最もこだわってきたコロナ禍での新しい楽しみ方をフル活用してお客さんに体感してもらいました!ドラムのソリが始まると、会場の温度が一気に上がり、想像以上の盛り上がりでした。部員たちもテンションが上がってきてリハではみせなかったはじける笑顔で、全力で楽しんでいました。
とにかく演出にこだわったポップスステージ。
毎年「リメンバーオブ安来節」にはゲストとして野球部さんに出演してもらっていますが、今年は安来節演芸館支配人のきゅっきゅちゃんにも出演していただき、よりパワーアップしたステージをお届けしました!
そして「今だからこそ、マツケンサンバ。」ということで、野球部・きゅっきゅちゃんと共に、銭太鼓を用いた安来ならではのふりつけ、ハンドクラップ&レスポンスでお客さん参加型の演出も加えて会場を大いに盛り上げることができました!
そして私たちの想いのこもった瑠璃色の地球。トーンチャイムの音色で会場が暖かい気持ちに包まれました。
アンコールは銀河鉄道999。演奏する私たちも、お客さんも、会場が一体となれる演出。スマホのライトでキラキラとしたホールの景色は一生忘れることのないとても美しいものでした。
このように部員で考えた感染対策やコロナ禍で生まれた新しい音楽イベントの楽しみ方をフル活用した定期演奏会。今回行ったものは、会場内での会話を防ぐために開演前に流した動画や、客席に間隔があっても孤独感なく楽しめたりコール&ノーレスポンスでも一体感の出せる演出などがありますが、これによって、コロナ禍での音楽イベントのあり方を立証できたように思います。

そしてなにより、生演奏を楽しんでもらえたと実感しています。 会場のみんなで作り上げるひとつのステージ。それはお客さんがいたからこその素晴らしいステージでした。会場でも話しましたが、拍手がもらえるというのは本当に嬉しいことで、幸せなことなんだと、特別なことなんだと。これも生演奏の魅力のひとつだと思います。今だからこそ、伝えたい音楽がある。ソーシャルディスタンスが当たり前となったこのご時世に、何もかも制限させてばかりのこの時代に、今だからこそ、今しかできない音楽がある。私たちにとって音楽は不要不急ではないのです。みんなでひとつの音楽をつくる、一生に一度しかない特別な時間。私たちにとってもお客さんにとっても忘れることのないひとときとなれば、生演奏は受け継がれます。同じ空間でひとつの音楽を作ることができたこと、これもひとつのご縁だと思っています。また来年、同じ場所で会えることを願っています。

吹奏楽部部長 2年 岩田一愛